バルマン（BALMAN）は、1945年にフランスでピエール・バルマンが設立したファッションブランドです。父親は紳士服の卸売、母親はブティック経営、幼い頃から洋服に関心を持ち、アパレル一家のサラブレッドとして育ちました。パリ国立美術学校にて建築学を学んだバルマンはイギリス人デザイナーのエドワード・モリヌーに自身のデッサンを見せ、その才能を見出されたこがきっかけとなり、34年からエドワードのメゾンで働くことになります。39年にはリュシアン・ルロンのメゾンで下積みを経験。その時クリスチャン・ディオールとはチームとしてモデリストを担当。独立した後にはドレスや舞台衣装のデザインを手掛け、50年代にはクリスチャン・ディオールやクリストバル・バレンシアガと並ぶ"三大デザイナー"と評されたほどでした。バルマンは1982年に亡くなっていますが、ブランドは現在でも引き継がれています。後にデザイナーに就任したクリストフ・ドゥカルナンは、それまでのエレガントでクラシカルな路線から、モードを感じられるグランジ、ストリートなデザインへとイメージチェンジをさせ大きな話題となりました。一時期はコレクションへの参加を取りやめるなどブランドとしての危機に瀕したこともありましたが、路線変更により新たに多くの支持を得たバルマンは完全復活を遂げています。2015年にスウェーデン発のファストファッションである「H&M」とのコラボレーションを発表。最高クオリティーながらH&M価格のアイテムが話題となりました。